HUAWEI Mate 10 liteを購入したのでファースト・インプレッションをお届けします。
HUAWEI Mate 10 liteとは
HUAWEI Mate 10シリーズの中でも現状下位モデルとなる存在です。海外ではHUAWEI nova2iやhonor 9iといった名称で販売されている国も存在します。
SoCにはKirin 659、4GBのRAMと64GBの内蔵ストレージとミッドレンジとはいえ、それなりに安定したスペックとなっています。
価格が4万円近くしてしまうことで筆者もやや敬遠していましたが、Y!mobileとの同時契約で9,800円で購入することが出来ました。
開封/外観
パッケージはP10 liteやnova liteなんかに似た引き出して開けるタイプです。
付属品です。イヤホンマイク、micro USBケーブル、ACアダプタ、ケース、クイックスタートガイドが入っていました。
HUAWEI Mate 10 liteは急速充電へ対応していないため、付属の充電器も5V/2Aのものでした。
本体です。今回はオーロラブルーを選択しました。サラサラとしたメタルボディです。非常に良い質感だと思います。
このモデルの特徴であるデュアルカメラです。前面です。HUAWEI Full Viewと銘打たれたディスプレイは上下のベゼルが削られたこともあり、非常にすっきりとした印象です。
インカメラもデュアルカメラとなっています。
また、インカメラでもLEDライトが発光するため暗所での自撮りでも肌を綺麗に映すことが可能です。
側面です。イヤホンジャックが健在しているほか、micro USB端子、マイク、スピーカーがあります。
音量と電源キーです。HUAWEIのスマートフォンと言えば電源キーへなされた加工が特徴的でしたが、HUAWEI Mate 10 liteではすっきりとしていますね。
SIMカード/micro SDカードスロットです。
nano SIMが2枚、またはnano SIMが1枚とmicro SDカードが1枚という組み合わせが可能です。しかし、4Gと3GのDSDS(デュアルSIM同時待ち受け)へ非対応であるため、2枚のSIMカードを入れるメリットはあまりないでしょう。
ここ最近では当たり前となってきたケース付属ですが、HUAWEI Mate 10 liteでもきちんと付属しています。下部の端子周りのみが開いているケースとなっており、しっかりと端末を保護できそうです。
しかしながら、装着してしまうと少しゴツく感じられてしまうので悩ましいところですね。
パフォーマンス
Kirin 659ということでミッドレンジの域を超えることは出来ませんが、RAMが4GBあることでタスク切り替え時のモタつきが抑えられているように感じられました。
性能面では強化版HUAWEI P10 liteといったところでしょうか。
端末の性能を数値化するアプリ、AnTuTu Benchmarkでは59,700点と6万点へ迫るレベルのスコアをたたき出しました。Snapdragon 625へ近い(、もしくはやや劣る)スコアです。
また、最新のバージョンでは82600点という結果でした。(他端末と比較する際はAnTuTuベンチマークのバージョンに注意が必要です。)
実際にアイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(通称デレステ)をプレイしてみましたが3D軽量くらいであれば特に問題なくプレイすることが出来ました。
「デレステ」はゲームプレイ時にグラフィック設定をユーザーがある程度変更することが可能となっており、「3Dか2Dか」といった点は勿論、3Dの中でも「3Dリッチ、3D標準、3D軽量」と負荷レベルを選ぶことが可能です。HUAWEI Mate 10 liteは3Dの中でも色々と演出を抑えた3D軽量が動くといった程度。3D標準ではややフレーム落ちが見られ、3Dリッチではカクカクとした映像になってしまうシーンが散見されました。
しかしながら、HUAWEIのKirin搭載機共通の難点であるタップ音のズレがあるため、タップ音をOFFにしたうえでのプレイをオススメします。この点ではSnapdragonには勝てませんね。キャリアからもKirin搭載スマートフォンが出てきた今日この頃、改善されることを切に願っています。
日常的に使ってみた上ではパフォーマンスに不満を感じるシーンが少なく、RAMが4GBあることで余裕が有るように感じられます。
カメラ
メインサブ共にデュアルカメラ搭載と言うことで期待されるのがカメラ性能でしょう。HUAWEI Mate 10 liteは1600万画素と200万画素のデュアルカメラ、1,200万画素と200万画素のデュアルフロントカメラが搭載されており、ボケ等の演出がより精細に出来ると言うことがウリになっています。
アウトカメラ
まず暗いシーン。全体的に綺麗に撮れるものの、暗いところが潰れてしまったり、明るいところが飛んでしまったりしている箇所もあります。とはいえ、SNSで共有する程度であれば個人的には気にならないと感じます。
続いてご飯。これも結構良い写りをしていると思います。シーンによってはMate 10 Proよりも鮮やかで美味しそうな写りをする事もあり、ナイスフードモードを使わずとも美味しそうに撮ることが出来ました。
ボケ味を出すことが出来るワイドアパーチャ機能も搭載しています。正直、ハイエンドモデルと比較するとフォーカスを合わせる被写体と背景の境界の処理が粗く感じられます。
日の光が差し込むようなシーンでは景色が潰れがちになってしまいました。HDRモードでもほぼ変わらない写りになってしまいました。
薄暗い建物の中ですがこれは特に問題無さそうです。
インカメラ
インカメラもデュアルカメラのHUAWEI Mate 10 lite。地味ながらもLEDライトが搭載されているためフラッシュ代わりに利用することも可能です。
今回、作例は用意できませんでしたが、HUAWEIおなじみの補正が効くセルフィーが可能となっており、肌が綺麗に撮ることが可能です。
背景をぼかすモードは正直微妙でした。満足いく1枚を撮りたければ3~4枚撮るのが正解かと思います。
ARフォトという機能があり、自撮りをしながら頭にウサギや猫の耳を付けたり、背景をまるごと変えてしまったりという写真が撮ることが可能です。
そういったアプリが既に存在しますが、最初から使えるというのは便利かと思います。
顔認証機能
Android 4.0で話題だったフェイスアンロックからかれこれ6~7年が経った今、iPhone Xに搭載されたことで顔認証機能が再び流行りつつあります。
iPhone Xでは顔へ無数のドットを照射してそれで顔の形を認識するといった仕組みですが、HUAWEI Mate 10 liteの顔認証機能はそんな高度なものではなく単純に懐かしのフェイスアンロックのような機能です。
しかし、「あの頃」の端末達よりカメラ性能も向上していることもあり、認識精度もそれなりに向上しています。街灯のある夜道でもしっかり認識してくれます。
距離感さえつかめれば、思っている以上に便利な機能ではありますが、写真でもロック解除できる可能性が高く、セキュリティ面を取るか利便性を取るかが悩みどころです。
正直、指紋センサーも非常に認識が早いと言うこともあり、指紋が頻繁に消えるような人ではなければ使う機会はそう多くないかもしれません…。
モノは良いが価格が悩みどころ…?
正直なところ、私はHUAWEI Mate 10 liteを買うことはないだろうなと思っていました。
ミッドレンジながらFullViewディスプレイの6インチディスプレイ、指紋センサーに(前後足して)クアッドカメラといったトレンドの集大成といっても良い端末なのですが、価格が4万円の端末にしては今ひとつインパクトに欠けていると感じていたからです。
また、大好評のミッドレンジモデルであるHUAWEI P10 liteと比べるとWi-Fiの5GHz帯へは非対応で、au VoLTE SIMは使えず、CA(キャリアアグリゲーション)へは非対応、急速充電も非対応とカタログスペック上ではHUAWEI P10 liteより高いのに…と感じてしまうのも購入を悩ませた一因でしょう。
たまたまY!mobileを契約する際に安価に購入できたので使ってみると、上記の点こそは不満となるものの、全体的には個人的に満足のいく端末でした。
4万円という価格で購入したい端末かというと悩ましいところですが、SIMとの同時契約や販売サイトのセール等で安価に買える機会があれば一考の余地は十分にあるかと思います。
Android 8.0へのアップデートも予定されており、長めに使えるミッドレンジスマートフォンとなりそうです。
Ascend Mate7を買って以来HUAWEIの端末デザインや、斬新な機能達に感動しファンになりました。これまで買ったHUAWEI端末は数知れず。アイコン画像は実際に所持していた端末の画像です。
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