novaシリーズの中でもコストパフォーマンス面で非常に期待されるnova liteを購入しましたのでP9 liteなどと比較しつつレビューをお送りします。
P9 liteより安くてハイスペック?
まず、多くの人が気にするであろう点について。
IIJ mioでの販売価格は税抜き19,800円。SIMの契約とのセットでの販売ということもあり、分割支払いも可能となっています。
nova liteはMVNOからのみの販売となるため、正式な価格は公表されていないものの多くのMVNOは19,800円(税抜き)で取り扱っており、正式な値下げ後の価格で25,800円(税抜)のP9 liteよりも数千円ほど安価な価格設定となっています。
加えて、スペックを比較するとP9 liteよりも一部がスペックアップされていることがわかります。
スペック
HUAWEI P9 lite(VNS-L22) | HUAWEI nova lite(PRA-LX2) | |
---|---|---|
OS | Android 6.0(EMUI 4.1) →Android 7.0(5.0) |
Android 7.0(EMUI 5.0) |
SoC | Kirin650 2.0GHz*4+1.7GHz*4 |
Kirin655 2.1GHz*4+1.7GHz*4 |
ディスプレイ | 5.2インチ IPSディスプレイ(FHD解像度 1920*1080ドット) | |
RAM+ROM | 2GB+16GB microSD XC 128GBまで |
3GB+16GB microSD XC 128GBまで |
アウトカメラ | 1300万画素(開口部F2.0/AF/BSI) | 1200万画素(開口部F2.2/AF/BSI) |
インカメラ | 800万画素(開口部F2.0/FF/BSI) | 800万画素(開口部F2.0/FF/BSI) |
バッテリー | 3000mAh | 3000mAh |
GPS | GPS/AGPS/Glonass | GPS/AGPS/Glonass/Beidou |
ネットワーク(LTE) | FDD-LTE : B1/3/5/7/8/19/28 TDD-LTE : B40 W-CDMA : B1/5/6/8/19 |
FDD-LTE : B1/3/5/7/8/19/28 TDD-LTE : B40 W-CDMA : B1/5/6/8/19 |
カラー | ゴールド、ホワイト、ブラック | ゴールド、ホワイト、ブラック |
その他 | イヤホンジャック/microUSB 合金フレーム |
イヤホンジャック/microUSB 両面ガラスパネル |
特にRAMが3GBというのはP9 liteと比較した際に大きなアドバンテージになるかと思われます。
ベンチマーク
スペックを数値化するベンチマークテストでP9 liteとnova liteを比較してみましょう。
※両機種とも初期化後にGoogleアカウントにログイン後、プリインストールアプリをすべて最新にした上でアプリ履歴を消し、再起動した後にAntutuベンチマークを利用しています。
およそ1000点の差でnova liteがP9 liteを上回っています。この程度の差であれば誤差レベルと言っても過言ではないでしょう。
外観
nova liteは一部の国では同等のものがhonor8 liteとして販売されてます。その名の通り、外見は国内でも販売されているhonor8に非常に似ています。 (憶測ではありますが、honorブランド上で展開すると楽天専売モデルになるという事との兼ね合いなのかと思われます。)
前面
nova liteとP9 liteの差は2.5Dガラスか否かという点でしょう。nova liteは2.5Dガラスを採用しています。見た目の点ではツヤツヤとしたnova liteに対して、P9 liteは落ち着いたデザインといった印象です。
背面
両面を2.5Dガラスに挟まれたnova liteは背面も非常につやのあるデザインとなっています。指紋センサーやカメラ、全体的な筐体の形もP9 liteに比べて丸いことがわかりますね。
honor 8のようなテクスチャは入っていないものの、これはこれで綺麗です。
側面
上部です。メタルフレームのP9 liteに対してnova liteはプラスチックのフレームとなっています。プラスチックであるため、凹凸が少なく持った際にしっくり来るのはnova liteかと思います。どちらともイヤホンジャックがあります。イヤホンジャック周りもnova liteは全体のデザインに溶け込めています。P9 liteはプラスチックと金属の境界があり、浮いてる感じが否めません。
下部。P9 liteはメタルフレーム採用ということでアンテナ部が切り抜かれています。nova liteはアンテナラインを入れる必要がないためフレーム全体に統一感があります。
micro USB端子とマイク、スピーカーがあります。
前面から見て左側の側面です。SIMカード/microSDカードのトレイを開けるピンの穴が開いています。
前面から見て右側の側面です。音量キーと電源キーがあります。P9 liteの電源キーはざらざらとした加工になっていますが、nova liteは真ん中に凹みがあるだけと簡素な設計になっています。
カメラ
nova liteには1200万画素のカメラが搭載されています。素子のサイズが1.25μmと比較的大きいらしく、暗所での撮影性能にも期待ができそうです。せっかくなのでP9 liteで撮影した画像と比べつつ見てみましょう。(すべてオートで撮影)
nova lite
P9 lite
P9 lite
まずはご飯から。ナイスフードモードも両機種ともありますが、上記の画像では利用していません。個人的にはハンバーグはP9 lite、白米はnova liteのほうがおいしそうかなと感じました。
P9 lite
P9 liteがかなり暗くなってしまうという結果に。撮影時にどこを基準として明るさを調整するかを選択できるのですが、オートだとかなり暗く映るという結果になってしまいました。
P9 lite
先ほどの画像に続いて暗所での撮影です。こちらもnova liteのほうが明るく写っていますね。
作例は少ないものの、nova liteのカメラは2万円ほどという価格以上のものかと思います。P9 liteよりも全体的に明るく写るようになっているかと思われます。
指紋センサー
どちらも指紋センサーが背面に搭載されています。読み込みの速さですが、nova liteのほうがワンテンポ早いと感じています。
並べて比較した際、P9 liteでは一瞬触れて離すような指のふれ方ではロック解除がされませんが、 nova liteではそのような場合でもロックが解除され、非常に快適です。
ただ、指紋センサーやその周囲の汚れはnova liteの方が目立ちやすいので定期的に柔らかい布等で吹くことをオススメします。
スピーカー
端末内蔵のスピーカーに関してはP9 liteの方がクリアな音です。nova liteはP9 liteと比べるとスカスカとした音となっており、端末単体で動画を見るのは少し残念な感じになりそうです。
その他
個人的に一番気になったのはタッチパネルの指滑り。nova liteとP9 liteを並行して利用すると文字入力の際に特に気になります。
nova liteのほうが指の滑りが悪く、どこかつっかるような印象があります。対するP9 liteは指の滑りに特に不満がありません。
こういった場合、保護フィルムや保護ガラスで対処することができるのですが、2.5Dガラスを採用したnova liteでは全面を覆えるタイプのものが少なく、画面の端を覆えないモノが多々あります。
また、nova liteの方がタッチパネルの指紋が目立ちます。 指紋が付きやすいのかもしれません。(※体質差があるので一概に言えませんが指が潤ってるような人にとっては結構痛いポイントです。)
P9 liteの場合はRAMの少なさによりアプリの再起動が起こることが多々ありました。この点は仕方のないことなのですが、アプリ履歴画面でアプリを行ったり来たりするような使い方をする私にとっては不満な点でした。
総評
P9 liteよりは買い…?
今回、この記事を書くにあたって数日間メインをP9 liteやnova liteに割り振って利用していました。どちらも価格以上にはよく出来ているモデルじゃないかと感じています。
まず、nova liteがP9 liteより優れている点に関してまとめると
- 価格
- RAM容量
- デザイン(ここは好みの差)
といったところでしょうか。個人的にP9 liteの欠点はRAM容量と感じているということもあってnova liteには結構期待していました。デザインも好みです 。
ただ、少なくとも現状でどちらか一つをメインとして使うのであればP9 liteをチョイスするかと思います。なぜ、そういう結果に至ったかをまとめると
- 指滑りの微妙なタッチパネル
- たまに起こる不安定な状態
- 傷が付きやすい
といった点です。私の場合スマートフォンではSNSやメールと言った文字入力をメインに使うことが多いので、nova liteのタッチパネルは少し不満が多かったです。また、プチフリーズのようなことがたまに発生し、アプリ履歴画面で数秒間タッチを受け付けないといった症状がまれに発生したのも気になりました。
傷は使い方の悪さもあるので、端末の悪い点としてあげるのはどうかとは考えましたが、結構スレに弱いようで気がつけば 端に細かいスレ傷ができている事があり、ケースは必須と言ってもいいでしょう。ただ、nova liteをオススメしないわけではありません。初めてのスマホでも2台目といったサブ的な使い方でもnova lliteは満足度の高い一台になるかと思います。
タッチトライできる場所が多ければ良いのですが、販売方法の性質上なかなか実物を見れることは少ないかもしれません。楽天モバイルの店舗などが近くにある方は一度見に行ってみることをオススメします。
Ascend Mate7を買って以来HUAWEIの端末デザインや、斬新な機能達に感動しファンになりました。これまで買ったHUAWEI端末は数知れず。アイコン画像は実際に所持していた端末の画像です。
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